【マンガ】雑感2020 2月
2月に購入したマンガたちです。
絶賛連載中の新刊もあればもうすでに連載終了しているマンガもあります。
すべてではないですが簡単に感想を。
今月のNo.1
シャドーハウス（1-4） / ソウマトウ
貴族の真似事をする、顔のない一族「シャドー」。その“顔”として仕える世話係の「生き人形」。
来客のない奇妙な館には、今日も煤と黄色い声が、舞う──。
すごくおもしろかったです。
帯や書店の扱い方で出版社からの推してる感が伝わってきましたが納得です。
まず絵が良い。
動きや表情がかわいらしいですし、衣装も良くて設定画も入ってます。
全身が真っ黒なシャドー家とそれを世話する生き人形たち。
生き人形たちは世話する主人たちのシルエットが同じで、このシャドー家とは何なのかという謎。
でも特にそのことには詳しく触れずに徐々に謎に迫っていく展開がよかったです。
他の登場人物たちのキャラクターも個性的で楽しかった。
関係ないところで勝手に動いてたりして、そういうところはドロヘドロに近いと思いました。
「となりのヤングジャンプ」で1-3話と最新話が読めます。
裏がある
きみのすきなひと（1） / こう森
樹さんに、また会いたかったから」
人気ファッション誌ではたらく成葉樹は、恋人の浮気を目撃。最悪な夜、落ち込む樹の前に美しい青年・藤が現れる。優しくなぐさめてくれた彼は「また会えますよ、必ず」と言い残し──そして翌日、編集部でまさかの再会!! 藤は樹に気があるそぶりをみせて…?? 運命の出会いから、疑惑と恋が動き出す。
ミステリー要素が含まれています。
藤くんがどうも訳ありみたいで。
ひねりある少女漫画でとても良かったです。
あとファッション雑誌の編集部という設定なので、服装がとてもお洒落でかわいいです。
フロースコミック
私はご都合主義な解決担当の王女である（1） / 原作：まめちょろ 漫画：米田和佐
愛読するBL小説『高潔の王』に転生した元女子高生で腐女子の王女・オクタヴィア。
王女は“BLの世界”のお世継ぎ問題を解決すべく、政略結婚して我が子を王に捧げる――んだけど、そんなの絶対イヤ！
恋も知らぬ腐女子、転生したこの世界で運命の相手を見つけます！
フロースコミック創刊2周年のためか、2月は大量に新刊が発売されていました。
その中でこのマンガは中々の良作でした。
まずはついに異世界ファンタジーにもBL要素が来たかと驚きました。
でもそれはあくまでも脇役で、主人公がよくあるラブコメ要素で動く裏で思った以上に大きな事が動いてるようです。
それがみんな本心を隠して話すので何が起こっているのか全く掴めません。
みんなはっきり言えば解決することなのに、「皆まで言うまい」という具合に触れないのでとても気になってハマるという感じです。
この違和感やギャップがうまく描かれていておもしろいです。
あと絵がとても上手なのも◎。
これはただの異世界ファンタジーものとナメてたらダメです。
ビッチの可能性
私この度、王国騎士団独身寮の家政婦をすることになりました（1） / 原作：如月美樹 漫画：赤羽にな
アラサーの梓紗が残業帰りに異世界に転移！ 危ないところをイケメンキラッキラな美形騎士たちに助けられ、あれよあれよと「姫」扱い。貯金が趣味の地味~なアラサーなのに、スパダリ騎士やイケメン王子に溺愛されまくり!?
もう一つフロースコミックから。
女のこうされたいという欲望を遠慮なく描いてます。
この世界には主人公以外に女はいないのか？というぐらいイケメン全員が主人公に惚れていきます。
マジで全員。
そして移動は常にお姫様抱っこ。
何故か携帯が現実世界と繋がって、家族たちはこの異様な状況をすんなりと受け入れるしなんでやねん！とツッコミ放題です。
その遠慮のなさが逆に楽しくなってとんでもない作品が出てきたとワクワクしたのですが、最近は主人公の無自覚ビッチぐあいにイライラしてきました。
異世界ファンアジーものって基本現実世界でなんで喪女だったのか分からないくらいたくましい女性が多いのですが、このアラサーは涙流しながらプルプル震える系です。
それに男どもが守ってやりたいと惚れていきます。
さらにおっちょこちょい要素で乳揉ませたり、二人で自撮りするために密着したりといけ好かない匂いがプンプンしてきました。
まだ当分は楽しみますが。
完 結
きみが心に棲みついたS（9） / 天堂きりん
お願い…星名さん私を信じて…。
下着メーカーに勤めるキョドコこと小川今日子は、
自己評価の低いネガティブ女子。
しかし編集者・吉崎との別れを乗り越え、
星名に決別宣言をすることで強く変わりつつあった。
そんな中、これまでの悪事が明るみになり窮地に追い込まれた星名。
本当の彼を知りたいと思うキョドコは、星名の母親に会いに行く。
そこで聞かされたのは、あまりにも壮絶な母子の歴史だった。「そのままの自分を愛してほしい」――星名の本心を知り、
再び彼の元へ赴くキョドコだが…!?大ヒットラブストーリー、ついに完結！
ドラマにもなった「きみが心に棲みついた」がついに完結です。
ボヤかした感じですが、最終的に彼と〇〇で安心しました。
そりゃそうですよ。
そうじゃなきゃ許しませんよ。
まさかもう一人の方と・・・？と不安になりましたが安心しました。
SFラブロマン
此処は東洋の魔窟、九龍城砦。ノスタルジー溢れる人々が暮らし、街並みに過去・現在・未来が交差するディストピア。はたらく30代の男女の非日常で贈る日常と密かな想いと関係性をあざやかに描き出す理想的なラヴロマンスを貴方に──。
「恋は雨上がりのように」の眉月じゅんさんの最新作。
私は前作より好きです。
九龍城をモデルにノスタルジーを感じる世界とSF要素が混じった世界観がとても好みです。
ただのラブロマンスのようでSF要素によって今後物語が複雑になっていく予感をさせる終わり方がまたよかったです。
らくたしょうこ
雨上がりの僕らについて / らくたしょうこ
いつか雨が上がるように、僕らはゆっくり恋していく――
ゲイであることを隠しながら、満たされない日々を送る社会人の奏（かなで）。
恋を諦めかけていた奏のもとにある日、
高校時代、密かに想いを寄せていた同級生・真城（ましろ）が現れる。
6年ぶりの再会で、変わりはじめる世界。これは、
“ネガティブピュアボーイ”と“押し強めな天然男子”が
陽だまりを探していく、不器用でやさしい恋のお話。
大人だけどピュアピュアです。
らくたしょうこさんの作品はこれが初めてですが、キャラクターの表情がとても良いです。
水族館デートで奏に見惚れる真城の表情とか気持ちがとても伝わってきました。
BL雑誌での連載ではないので万人向けの軽いBLになるだろうとは思いますが、関係はどこまで進むのでしょう。
良い作品なのでこれだったらガチBLで見たかったかも。
ただれた恋にはいたしません! / らくたしょうこ
「それ セックスするときに使うやつだよ」 記念すべき一人暮らし初日。 地方から上京してきた大学生の恭平（きょうへい）は、 隣に住むただれた遊び人・高良（たから）と最悪の出会いを果たす。 田舎者だとからかわれ、都会人の高良に苦手意識を募らせていたが ある日ひょんなことから部屋に上がることに。 高良のもてなしに、少しずつ警戒心を解き始めた恭平は、 無造作に置かれたお菓子の袋に手を伸ばす――。 が、それはコンドームの包み紙で!? 「試しにつけてやろうか？」 凹凸コンビのピュア100%ラブ♡
こっちはガチBLの方です。
こっちも私は結構好きです。
エロ表現が好みでした。
高良がちゃんと恭平を大事にできているのか続きが見たいです。
優 士
STAYGOLD（5） / 秀良子
中山家を出て、2年ぶりに帰省した駿人はすっかり大人びていた。
もうあの頃のように優士に想いをぶつけてはこないし、
射抜くような視線も向けてこない…。諦めのような、寂しさのような、
煮えきらない気持ちに懊悩(おうのう)とするなか、
突然知らされた駿人のアメリカ行きの決意。激しくざわめく心に優士は戸惑い、そして…。
「この感情につける名前を俺はまだーー。」
離れた心がふたたび交錯する、
緊迫の第5巻!
2019年のNo.1に選んだ「STAYGOLD」の最新刊です。
ついに優士が・・・！！
ついにここまで来ましたよ。
ここまで長かったですが、二人の心の変化や成長を時間をかけてゆっくり丁寧に描いてるなと改めて感じました。
どのように関係が進むのか、次巻がとても楽しみです。
艶っぽさ
25時、赤坂で（2） / 夏野寛子
大ヒット同性愛ドラマ『昼のゆめ』が映画になって帰ってくる。
主演はもちろん超人気俳優・羽山麻水とブレイク中の白崎由岐。
この冬、テレビの話題を独占した“昼ゆめブーム“はまだまだ終わらない。ーーというのはオモテの事情。
実は羽山と白崎は、両片想いを経て付き合い出した恋人同士。
撮影現場では、男前な新キャスト・山瀬が白崎にちょっかいをかけ、
羽山の機嫌は急降下。
それが、嫉妬も知らずに生きてきた男の、
はじめての独占欲というものなのであったーー。
絵が繊細で、潤んだ目とか表情や仕草がとても艶っぽいです。
まつげなんて一本一本丁寧に描かれていてバサーって感じですよ。
体は男性なのにゴムみたい質感のような柔らかさを感じさせてそれがエロいです。
空気感を読むような作品です。
■余談
2月は気になるコミック表紙はありません。
ただ、「25時、赤坂で」の帯が芸能界が舞台ということで新聞記事風の凝ったデザインになっててそれが良かったです。
