人生の糧は人それぞれ

マンガ中心にたんたんと書きます。

葦原大介「ワールドトリガー」

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少年マンガの王道、週刊少年ジャンプにて連載中のSFアクションマンガ。
登場人物が多く、多彩な武器とさらに特殊能力まで加わって、薦めても途中で挫けると言われますがぜひ挫けずに読んでほしい作品です。

【小規模ネタバレ有ります】
三門市という架空の都市で、近界(ネイバーフット)と呼ばれる異世界からの侵略者・近界民(ネイバー)と界防衛機関ボーダーが攻防してる世界が舞台です。
始まりは突然三門市に門(ゲート)が開いてネイバーが侵略してきたのがきっかけです。
何故なら人にはトリオンという生体エネルギーがあり、トリオンというのは武器を使ったり船を動かしたり、とにかくいろんなことに使える万能エネルギーでして、このトリオンを多く持てれば戦いに有利になるためです。
この侵略を予知していたかのように準備していたボーダーのおかげで被害が大規模にはならなかったものの、それからもちょくちょく小規模のネイバーの侵略は続きます。
4年半後、三門市で三雲修は白髪の謎の転校生・空閑遊真と出会います。
様子のおかしい空閑をほっとけない修は関わるうちに空閑は実はネイバーで、死んだ父親の言葉を頼って三門市に来たと知らされます。
その後兄を失ったチカちゃんも加わってチームを組み、ネイバーフット遠征に行くためにA級になるという目的で話は進みます。

この世界ではトリガーという武器を使って戦闘するのですが、まあ種類が多く、アタッカー・シューター・スナイパーの戦闘員に分かれて、さらにそれぞれ特性のある武器を選んで戦うことになります。
そして基本3~4人のチームを組んで、ランク付けをすることによりそれぞれ競いあって能力を磨きネイバーに対抗していきます。
個々のトリオン量によって能力に差はあるものの、ドラゴンボールのようなぶっ飛んだ超人がいるわけではないので、武器の性能や戦闘員の構成・能力を上手く使って勝ち上がっていく戦略バトルがこのマンガの魅力です。
ちなみにスーパーサイヤ人的存在のブラックトリガーというのもありますが、その所有者はS級戦闘員としてランク戦には参加せず、純粋に力あるチームがランク上位になるように上手いことなってます。

またさすが少年マンガというべきか、戦闘時はトリオン体という戦闘体になり、通常より戦闘能力は上がり、何より傷を負っても痛みもなく、ベイルアウト機能により死ぬことはありません。
なので愛着湧いたキャラたちが死ぬことないので安心して見れます。
その代わり平気で腕切られてたり切ったりと何気に酷ですが、その機能も上手く使って戦います。
他にもいろんな細かな設定がありすぎてあとはマンガ読んでくれと言いたくなるほど選択肢がありまして、よく話を考えれるなぁと感心します。

登場人物たちも嫌なやつがおらず、派閥争いに巻き込まれて身内同士で戦ったりランク戦で争ったりしますが、それが終われば良きライバルとして何もなかったかのように仲良くつるむのがジャンプらしくっていいなと思いました。

バトルだけではなくストーリー展開もおもしろく、特に大規模侵攻編では迅のサイドエフェクトによって修が死ぬかもしれないという予知がある中話が進むので、その未来を変えようとするのに最終的に予知のとおりに進むのがハラハラでして、クライマックスはバラバラで動いてた物事が最後繋がってどうなるんだ!と目が離せませんでした。
その後チーム力を上げるためにこの侵攻で捕虜になったワケ有りネイバーを仲間にするという展開も楽しみでうまい!と思います。

さらに気になるところで終わっているワールドトリガーは作者の病気により只今休載中です。
いつ再開するのかと首を長くして待っているのですがこればっかりはどうにもなりません。
作者は病気をきちんと治していただけたらなと思います。
いつまでも待ってます。

【2018.10.16 追記】
ついに連載再開が発表されました。
ジャンプSQに移籍するみたいです。
待ってました。
とても嬉しいですね!